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11. 副詞

本章は、副詞の形態と用法を定める。
Aemondoの副詞は、動詞・形容詞・他の副詞・文全体を修飾する語であり、派生副詞原形副詞の二種に大別される。派生副詞は語尾によって副詞であることを示し、原形副詞は固定語形のまま文法的・意味的機能を担う。

Aemondoでは、文構造を前から追いやすくするという全体方針に従い、副詞の位置もできるだけ規則的に定める。文全体にかかる副詞は文頭を基本位置とし、動作の様態を表す副詞は修飾する要素の直前か直後に置くことを原則とする。

11.1 副詞

11.1.1 副詞の基本

副詞は、動詞、形容詞、他の副詞、または文全体を修飾する語である。
Aemondoでは、副詞に次の二種を認める。

  1. 派生副詞
    語尾 -e をもつ副詞であり、様態・程度・性質の副詞化に用いる。
  2. 原形副詞
    語尾を付けず固定語形で用いる副詞であり、否定、疑問、時、比較、程度などの基本的機能を担う。

派生副詞の基本語尾は -e とする。
したがって、同一語根から形容詞 -a と副詞 -e を規則的に対応させることができる。

例文

Aemondo: rapide
Esperanto: rapide
日本語: 速く

例文

Aemondo: forte
Esperanto: forte
日本語: 強く

11.1.2 副詞の位置

副詞の位置は、その副詞が文全体にかかるか特定の述語・形容詞・副詞にかかるかによって異なる。

11.1.2.1. 文副詞

文全体にかかる副詞は、文頭を基本位置とする。
ただし、意味が明確であれば文末にも置くことができる。

例文

Aemondo: Nun li te estis citie.
Esperanto: Nun li estas ĉi tie.
日本語: 今、彼はここにいる。

例文

Aemondo: Li te estis ci tie nun.
Esperanto: Li estas ĉi tie nun.
日本語: 彼は今ここにいる。

11.1.2.2. 動詞副詞

動作の様態や進み方を表す副詞は、原則として修飾する動詞の直前か直後に置く。

例文

Aemondo: Li rapide we kuris.
Aemondo: Li we kuris rapide.
Esperanto: Li rapide kuris.
日本語: 彼は速く走った。

11.1.2.3. 助動詞的構文での位置

助動詞的動詞がある場合、様態副詞は原則として助動詞の後、本動詞の前もしくは本動詞の後に置く。

例文

Aemondo: Mi we volus rapide iri.
Aemondo: Mi we volus iri rapide.
Esperanto: Mi volis rapide iri.
日本語: 私は速く行きたかった。

11.1.3 修飾範囲

副詞は、修飾する対象に応じて次のように用いる。

  • 動詞を修飾する場合
    動作の様態・速度・仕方などを示す。
  • 形容詞を修飾する場合
    性質の程度を示す。
  • 他の副詞を修飾する場合
    程度や限定をさらに付け加える。
  • 文全体を修飾する場合
    時間枠、話し手の態度、文全体の成り立ち方を示す。

例文

Aemondo: Tiu tasko te estis tre facila.
Esperanto: Tiu tasko estas tre facila.
日本語: その課題はとても易しい。

例文

Aemondo: Li we kuris tre rapide.
Esperanto: Li kuris tre rapide.
日本語: 彼はとても速く走った。

11.2 原形副詞

原形副詞は、語尾 -e を取らず、固定語形のまま副詞的機能を担う語である。
Aemondoでは、原形副詞を次の下位類に分ける。

11.2.1 否定

否定の基本原形副詞は ne である。
ne は、述語、形容詞、他の副詞、または文全体を否定する。

原則として、否定したい要素の前に置く。

例文

Aemondo: Mi we ne volus iri.
Esperanto: Mi ne volis iri.
日本語: 私は行きたくなかった。

例文

Aemondo: Tio te estis ne facila.
Esperanto: Tio ne estas facila.
日本語: それは易しくない。

11.2.2 疑問

疑問の基本原形副詞は chu である。
chu は、はい・いいえで答える疑問文を導く語として用いる。

原則として、文頭に置く。

例文

Aemondo: Chu vi we volus iri?
Esperanto: Ĉu vi volis iri?
日本語: あなたは行きたかったですか。

例文

Aemondo: Chu tio te estis vera?
Esperanto: Ĉu tio estas vera?
日本語: それは本当ですか。

11.2.3 時

時を表す原形副詞には、Aemondo独自の語と、エスペラントから継承した語がある。

11.2.3.1. エスペラントにない語

te, we, fe は、時制体系と密接に結びつく固定語形である。
本仕様書全体では時制章でさらに詳述するが、本章では時を示す原形副詞・時制小辞に近い固定語として扱う。

  • we : 過去
  • te : 現在
  • fe : 未来

また、騒音下などで話が聞き取りにくい場合、時制を意図的に強調したい場合、または文全体の時間枠を先に明示したい場合には、時制指定副詞 を補助的に用いてよい。 時制指定副詞は次の三つとする。

  • tae : 現在を強調
  • wie : 過去を強調
  • foe : 未来を強調

tae, wie, foe は、通常の様態副詞とは異なり、文頭または文末を基本位置とする。必要に応じて、文中のより近い位置に置く運用も許容されるが、基本位置は文頭または文末とする。

  1. 文頭
  2. 文末

例文

Aemondo: Tae mi te pashis en parko.
Esperanto: Mi paŝas en parko.
日本語: 私は公園内を歩いている。

例文

Aemondo: Mi we venis wie.
Esperanto: Mi venis antaŭe.
日本語: 私は以前来た。

例文

Aemondo: Foe miz fe iris al urbo.
Esperanto: Estonte ni iros al la urbo.
日本語: 未来には、私たちは町へ行くだろう。

te, we, fe, tae, wie, foe は時制を表す語である。 そのため既存の副詞 nun も廃止はせず残っている。

11.2.3.2. エスペラントから継承した語

時を表す原形副詞として代表として以下がある。

  • ankoraux : まだ
  • yam : すでに
  • zhuxs (jxus): たった今
  • nun : 今
  • plu : さらに/もはや~ないの文脈での「もはや」
  • tuy : すぐに

これらは文副詞として文頭に置くことも、述語に近い位置に置くこともできる。ただし、意味のかかり先が明確になる位置を優先する。

例文

Aemondo: Yam li we venis.
Esperanto: Jam li venis.
日本語: 彼はすでに来た。

例文

Aemondo: Mi we atendus pa vi ankoraux.
Esperanto: Mi atendis vin ankoraŭ.
日本語: 私はまだあなたを待っていた。

例文

Aemondo: Tuy vi fe iris.
Esperanto: Tuj vi iros.
日本語: あなたはすぐ行くだろう。

11.2.4 比較

比較を表す原形副詞は plimost である。

  • pli : 比較級「より〜」
  • most : 最上級「最も〜」

これらは通常、修飾する形容詞または副詞の前に置く。

例文

Aemondo: Tiu domo te estis pli granda.
Esperanto: Tiu domo estas pli granda.
日本語: その家はより大きい。

例文

Aemondo: Helpu pa li te estis most grava.
Esperanto: La plej grava estas helpi lin.
日本語: 最も重要なのは彼を助けることです。

例文

Aemondo: Li we kuris pli rapide ol mi.
Esperanto: Li kuris pli rapide ol mi.
日本語: 彼は私より速く走った。

11.2.5 程度

程度を表す原形副詞として代表として以下がある。

  • tre
  • tro
  • apenaux
  • kvazaux
  • preskaux

これらは、強さ、過剰、近似、到達の乏しさなどを表し、通常は修飾する形容詞または副詞の前に置く。

  • tre は強い程度を表す。
  • tro は過剰を表す。
  • apenaux は「やっと」「かろうじて」のような低い到達度を表す。
  • kvazaux は「まるで〜のように」「ほとんど〜のように」の近似を表す。
  • preskaux は「ほとんど」の意味を表す。

例文

Aemondo: Tiu tasko te estis tre facila.
Esperanto: Tiu tasko estas tre facila.
日本語: その課題はとても易しい。

例文

Aemondo: Tio te estis tro granda.
Esperanto: Tio estas tro granda.
日本語: それは大きすぎる。

例文

Aemondo: Li we sukcesis apenaux.
Esperanto: Li sukcesis apenaŭ.
日本語: 彼はやっと成功した。

例文

Aemondo: Shi te estis preskaux preta.
Esperanto: Ŝi estas preskaŭ preta.
日本語: 彼女はほとんど準備ができている。

11.2.6 そのほか

そのほかに原形副詞として以下がある。

  • ankaux: 〜も
  • ech: でさえ
  • nur: だけ
  • almenaux: 少なくとも
  • ajn: であっても
  • yen: ほら
  • tamen: けれども
  • yes: はい
  • ambaux: 両方の
  • for: 離れて
  • yu, des: すればするほど
  • minus: マイナス
  • plus: プラス

未確定事項・確認が必要な事項

  • te / we / fetae / wie / foe の関係は、本章では副詞・固定語形として整理したが、時制体系全体の中での厳密な位置づけは第「時制」で最終的に定める。