2. 音韻・発音¶
2.1 基本方針¶
Aemondoの音韻体系は、学習しやすさ、綴りと発音の対応の明確さ、ならびに既存のエスペラント話者にとっての理解しやすさを重視して設計する。
原則として、一つの音素表記単位(文字または固定の文字列)は一つの音価に対応するものとし、同一語は常に同一の発音規則に従う。
また、Aemondoでは、入力環境への配慮から、複数の正書法表記を許容する。
2.2 母音と子音¶
2.2.1 母音¶
Aemondoの基本母音は、以下の 5 母音とする。
| 文字 | 原則的な発音 | 発音の目安 |
|---|---|---|
| a | /a/ | 日本語の「ア」 |
| e | /e/ | 日本語の「エ」 |
| i | /i/ | 日本語の「イ」 |
| o | /o/ | 日本語の「オ」 |
| u | /u/ | 日本語の「ウ」 |
母音は原則として明瞭に発音し、英語のような曖昧母音化は行わない。
例文
Aemondo: Mi we vidus pa domo.
Esperanto: Mi vidis la domon.
日本語: 私はその家を見た。
2.2.2 子音¶
Aemondoの子音は、基本的にエスペラントに準じる。ただし、入力上の利便性と国際的な運用を考慮し、後述の表記体系を併用できるものとする。
通常のラテン文字による子音は、おおむね国際補助語で一般的な値で読む。
特に、b, d, f, k, l, m, n, p, t, v, z などは、原則として字面どおりに発音する。
Aemondoでは、エスペラントアルファベットに加え、x および w を使用できる。
- w は、必要に応じて /w/ 音を表すために用いる。
- x は、主として代替表記体系の一部として用いられる。
これらの文字を用いる場合も、発音と綴りの対応が過度に不規則にならないよう配慮する。
2.3 発音¶
それぞれの文字の発音は以下の表である。
| 文字 | IPA | 発音 |
|---|---|---|
a |
/a/ | a(アー) |
b |
/b/ | bo(ボー) |
c |
/t͡s/ | co(ツォー) |
ch (cx, ĉ) |
/t͡ʃ/ | cho(チョー) |
d |
/d/ | do(ドー) |
e |
/e/ | e(エー) |
f |
/f/ | fo(フォー) |
g |
/ɡ/ | go(ゴー) |
gx (ĝ) |
/d͡ʒ/ | gxo(ヂョー) |
h |
/h/ | ho(ホー) |
kh (hx, ĥ) |
/x/ | kho(ホー:喉をこするような h 系の音) |
i |
/i/ | i(イー) |
j |
/d͡ʒ/ | jo(ヂョー) |
zh (jx, ĵ) |
/ʒ/ | zho(ジョー) |
k |
/k/ | ko(コー) |
l |
/l/ | lo(ロー) |
m |
/m/ | mo(モー) |
n |
/n/ | no(ノー) |
o |
/o/ | o(オー) |
p |
/p/ | po(ポー) |
r |
/r/ | ro(ロー) |
s |
/s/ | so(ソー) |
sh (sx, ŝ) |
/ʃ/ | sho(ショー) |
t |
/t/ | to(トー) |
u |
/u/ | u(ウー) |
ux (ŭ) |
/u̯/ | uxo(ゥオー) |
v |
/v/ | vo(ヴォー) |
w |
/w/ | wo(ウォー) |
x |
/ks/ | kso(クスオー) |
y |
/j/ | yo(ヨー) |
z |
/z/ | zo(ゾー) |
gx と j は、現段階では同じ音 /d͡ʒ/ を表す。
2.4 特殊子音と許容表記¶
Aemondoでは、エスペラント由来の字母に対応する音を保持する。
第1表記、第2表記、従来のエスペラント表記は、同一語について音価上は等価である。
正式文書においては、文書内で表記法を統一することが望ましい。
例文
Aemondo: Shi we vidus pa ani granda domo.
Aemondo: Sxi we vidus pa ani granda domo.
Aemondo: Ŝi we vidus pa ani granda domo.
Esperanto: Ŝi vidis unu grandan domon.
日本語: 彼女は一軒の大きな家を見た。
2.5 綴りと発音の対応¶
Aemondoでは、綴りと発音の対応をできる限り一対一に保つ。
原則として、同じ綴りは常に同じ発音で読む。
また、語末・語中・語頭で音価が大きく変化することは想定しない。
この方針により、学習者は文字列を見ればおおよその発音を推定でき、また音を聞けば綴りを再構成しやすい。
2.6 音節と発音上の原則¶
Aemondoの語は、原則として明瞭な音節に分けて発音する。
母音はそれぞれ独立した音として発音し、必要以上の弱化や脱落は行わない。
子音連続が現れる場合も、できる限り規則的に発音する。
本言語は、発音の厳密な地域差よりも、相互理解可能性を優先する。
したがって、多少の地域的・個人的差異があっても、綴りから想定される音価を大きく逸脱しない限り、許容される。
2.7 正書法上の運用¶
Aemondoの表記においては以下を原則とする。 1. 一つの文書内では、可能な限り同一の表記体系を維持する。 2. 学習教材・仕様書・辞書では、必要に応じてサーカムフレックス表記と代替表記を併記してよい。 3. 代替表記を用いた場合でも、語彙上は同一語として扱う。
例文
Aemondo: Mi te shatus pa nova linguo.
Aemondo: Mi te sxatus pa nova linguo.
Aemondo: Mi te ŝatus pa nova linguo.
Esperanto: Mi ŝatas la novan lingvon.
日本語: 私はその新しい言語が好きである。
例文
Aemondo: Shi we estis juna.
Aemondo: Sxi we estis juna.
Aemondo: Ŝi we estis juna.
Esperanto: Ŝi estis juna.
日本語: 彼女は若かった。
未確定事項・確認が必要な事項¶
- 外来語適応の詳細規則: 外来語を原綴りで保持する範囲、この言語の音韻に合わせて変形する範囲について。